理想の体型を目指してリベルサスの服用を始めたものの、「思ったように痩せない」「本当に効果があるの?」と不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。リベルサスは食欲を抑え、血糖値をコントロールすることで体重減少をサポートする薬ですが、効果の現れ方には個人差があり、いくつかの理由で痩せないケースも存在します。
この記事では、リベルサスを服用しても痩せないと感じる主な理由と、その対策について詳しく解説します。ご自身の状況と照らし合わせながら、今後の参考にしてください。
リベルサスで痩せない主な理由
リベルサスを飲んでいるのに体重が減らない場合、主に4つの理由が考えられます。ご自身の生活習慣や服用方法を一度振り返ってみましょう。
食事や運動習慣に問題がある場合
リベルサスは食欲抑制効果が期待できる薬ですが、決して「飲むだけで痩せる魔法の薬」ではありません。薬の効果に頼りすぎて、服用前よりも高カロリーな食事を摂ったり、間食が増えたりしていませんか?
リベルサスによって少ない食事量で満腹感を得やすくなりますが、その食事内容が脂質や糖質の多いものであれば、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまい、体重は減少しにくくなります。また、運動習慣が全くない場合も、消費カロリーが増えないため、痩せにくくなる原因となります。
服用方法や使用期間が適切でない場合
リベルサスは非常にデリケートな薬であり、その効果を最大限に引き出すためには正しい服用方法を守ることが極めて重要です。
- 起床後、最初の飲食の前に(空腹時)服用する
- コップ半量(約120mL)以下の水で服用する
- 服用後、最低30分間は飲食や他の薬の服用を避ける
これらのルールが守られていないと、薬の成分が胃で分解されたり、吸収が阻害されたりして、十分な効果が得られない可能性があります。また、効果を実感するまでには一定の期間が必要なため、服用を始めて間もない場合は、もう少し様子を見る必要があるかもしれません。
体質や基礎疾患が影響している場合
体重の増減には、元々の体質やホルモンバランスも大きく関わっています。同じようにリベルサスを服用し、同じように生活していても、効果の出方には個人差があります。
また、自分では気づいていない甲状腺機能低下症などの基礎疾患が隠れている場合、代謝が低下しているため体重が減りにくいことがあります。思い当たる症状がある場合は、一度医師に相談することが重要です。
薬の容量が合っていない可能性
リベルサスには3mg、7mg、14mgの3つの用量があります。通常、副作用のリスクを考慮して、最も少ない3mgから開始し、体の反応を見ながら段階的に増量していきます。
もし長期間3mgを服用していて効果が見られない場合、現在の容量があなたの体にとって十分ではない可能性が考えられます。ただし、自己判断で用量を変更したり、一度に2錠服用したりすることは絶対にやめてください。必ず医師の診察を受け、適切な用量を処方してもらう必要があります。
リベルサスが効かない人の特徴
これまでの理由を踏まえると、リベルサスが効かない、あるいは痩せないと感じる人には、以下のような特徴が見られることがあります。
- 摂取カロリーが消費カロリーを上回っている人
- 正しい服用方法(空腹時、少量の水、服用後30分以上の絶食)を守れていない人
- 運動習慣が全くなく、基礎代謝が低い人
- もともとBMIが標準値に近く、減量幅が少ない人
- 甲状腺機能低下症など、体重が減りにくい他の病気を持っている人
- 処方されている薬の容量が体に合っていない人
リベルサスの効果はいつから現れる?体重減少の目安
リベルサスの効果が現れる時期には個人差がありますが、一般的には服用を開始してから3ヶ月〜6ヶ月程度で体重減少の効果を実感する方が多いと言われています。
最初の1〜2ヶ月は、吐き気などの副作用に慣れる期間でもあり、体重に大きな変化が見られないこともあります。焦らずに、まずは正しい服用と生活習慣の改善を継続することが大切です。
健康的な体重減少のペースは、1ヶ月に現在の体重の1〜2%程度が目安です。急激な減量は体に負担をかけるため、長期的な視点で取り組むようにしましょう。
リベルサスで痩せない場合の対策・改善策
「リベルサスで痩せない」と感じたときに試せる対策を具体的にご紹介します。
食事内容・カロリー摂取の見直し
まずは日々の食事内容を見直しましょう。単に量を減らすだけでなく、「質」を意識することが重要です。
- 高タンパク・低脂質な食材を選ぶ(鶏胸肉、魚、豆腐、卵など)
- 野菜やきのこ、海藻類を積極的に摂り、食物繊維を補う
- ジュースや甘いお菓子などの間食を控える
- レコーディングアプリなどを活用し、自身の摂取カロリーを把握する
適度な運動を取り入れる
食事改善と並行して、適度な運動を取り入れることで、消費カロリーを増やし、基礎代謝を向上させることができます。
- 有酸素運動: ウォーキング、ジョギング、水泳など(脂肪燃焼効果)
- 無酸素運動: 筋力トレーニング(基礎代謝アップ)
まずはエレベーターを階段にする、一駅手前で降りて歩くなど、日常生活の中でできることから始めてみましょう。
正しい服用方法の再確認
効果を最大限に引き出すため、もう一度リベルサスの正しい服用方法を確認しましょう。
- 起床後、胃が空っぽの状態で服用する。
- 錠剤は割ったり砕いたりせず、そのまま飲む。
- 薬を飲む水の量は120mL以下にする。
- 服用後、最低でも30分(できれば60分)は何も食べたり飲んだりしない。
このルールを徹底するだけで、薬の吸収率が改善し、効果を実感しやすくなる場合があります。
医師に相談して容量や他の選択肢を検討
上記の対策を試しても効果が見られない場合は、必ず自己判断せず、処方を受けた医師に相談してください。
医師はあなたの状況を総合的に判断し、
リベルサスの容量を増やす(例:7mg→14mg)
生活習慣改善に関する具体的なアドバイス
他のGLP-1受容体作動薬への変更
などの提案をしてくれます。
リベルサス以外に検討できるGLP-1薬
リベルサスは経口薬(飲み薬)ですが、GLP-1受容体作動薬には注射薬もあります。もしリベルサスが合わない場合、医師との相談の上で、以下のような他の選択肢を検討することもあります。
薬剤名 | 種類 | 特徴 |
---|---|---|
リベルサス | 経口薬(1日1回) | 唯一の飲み薬タイプ。注射が苦手な人向け。 |
オゼンピック | 注射薬(週1回) | リベルサスと同じ成分(セマグルチド)。週1回の注射で済む。 |
サクセンダ | 注射薬(1日1回) | 毎日自己注射するタイプ。用量を細かく調整しやすい。 |
どの薬が最適かは、個人のライフスタイルや体の状態によって異なりますので、必ず医師と相談して決めましょう。
リベルサス使用上の注意点・副作用
リベルサスは安全性の高い薬ですが、副作用が起こる可能性もあります。主な副作用は以下の通りです。
- 胃腸障害: 吐き気、嘔吐、下痢、便秘、胃のむかつきなど
- 低血糖: めまい、ふらつき、冷や汗など(他の糖尿病治療薬と併用する場合に注意が必要)
これらの多くは服用開始初期に見られ、体が慣れるにつれて軽減していくことがほとんどです。しかし、症状が重い場合や、稀な副作用である急性膵炎(激しい腹痛や背中の痛みなど)が疑われる場合は、直ちに服用を中止し、速やかに医師の診察を受けてください。
まとめ:リベルサスで痩せない場合は医師に相談しましょう
リベルサスを服用しても痩せない場合、その原因は食事や運動習慣、服用方法、体質、薬の容量など様々です。まずはご自身の生活を見直し、正しい服用方法を徹底することから始めてみてください。
それでも効果が実感できない場合は、一人で悩まず、必ず処方してくれた医師に相談することが重要です。専門家のアドバイスのもと、適切な用量の調整や、他の治療法への変更など、あなたに合った解決策を見つけていきましょう。
免責事項:
本記事は情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を代替するものではありません。リベルサスの使用に関しては、必ず医師の指導のもと、適切に行ってください。