後天性真皮メラノサイトーシス(Acquired Dermal Melanocytosis)は、比較的新しい概念のシミです。
頭文字を取ってADMとも呼ばれています。
明確な原因は不明ですが、通常メラニンが作られない皮膚の深い部分(真皮)に色素沈着と色素細胞が見られるため、元々は「アザ」の一種として扱われていました。
好発部位が似ているため、肝斑やそばかすと間違われているケースも多いです。
ADMはアジア人女性に多く見られ、多くは20歳前後から出現します。
そばかすは幼少期、加齢によるシミ(老人性色素斑)や肝斑は20代の後半から出現するため、発生時期で見ると判別しやすくなります。
シミやそばかす、肝斑による色素は明るめの茶色に見えるのに対し、ADMはグレーやくすんだ褐色をしていることがほとんどです。
よくある質問
ADMの見分け方は?
・グレーや青みがかった褐色であること
・発症の年齢が比較的若い(そばかす・肝斑の年齢とは異なる)こと などが見分けるポイントですが、治療方針が異なるため、しっかり専門医に判別してもらうことが大切です。
ADMの原因は?
ハッキリとした原因は明らかになっていませんが、遺伝やホルモンバランスの変化、紫外線によるダメージなどの要素が関連していると考えられています。
ADMの治療法は?
シミやそばかすよりも深い真皮と呼ばれる層に色素があるため、通常のレーザーや内服薬ではあまり効果が期待できません。 Qスイッチレーザーやピコレーザーといった強力なレーザーを用いた治療が効果的です。
ADMは再発する?
治療完了後の再発可能性は低いと考えられていますが、ADMが発症していた部分にシミが発生することはありえます。